- HOME>
- アニサキス
アニサキスとは？
アニサキスは、魚介類（特にサバ、サケ、サンマなど）の内臓や筋肉に寄生する寄生虫です。人体に寄生することはありませんが、人間の体内で数日から1週間ほど生存でき、これが胃や腸の内壁に食いつき損傷を与え、食中毒症状を引き起こすことがあります。これを「アニサキス症」と言います。
アニサキス症は通常、摂取から数時間から数日で発症します。胃感染が最も一般的ですが、稀に腸などへの感染も発生し、合併症を引き起こすことがあります。また、アニサキスへの感染が起きても症状が現れないこともあります。
アニサキスの種類
胃アニサキス症
アニサキスが胃の内壁に食いついた場合、胃アニサキス症が発症します。胃アニサキス症の典型的な症状は以下の通りです。
- 激しい上腹部痛
- 腹部の不快感
- 吐き気や嘔吐
腸アニサキス症
アニサキスが胃を通り越して、十二指腸、小腸、大腸の内壁に食いついた場合、腸アニサキス症が発症します。腸アニサキス症に伴う症状は以下の通りです。
- 激しい下腹部痛
- 腹部の不快感
- 吐き気や嘔吐
- 発熱
消化管外アニサキス症
非常に稀ですが、アニサキスが消化管を突き破り、腹腔へ脱出することがあります。感染部位に応じて様々な症状が現れます。
アニサキスの検査・治療
アニサキスの検査
アニサキス感染の疑いがある場合、胃カメラ検査によってアニサキスの有無を確認します。感染が確認された場合、内視鏡を使用してアニサキスの摘出を行うことが可能です。
胃以外への感染が疑われる場合には、大腸カメラ検査、超音波検査、血液検査などが行われることもあります。
アニサキスの治療
アニサキスの感染が確認された場合、内視鏡を使用してアニサキスを摘出する治療が行われます。アニサキス症は虫体の除去によって症状が速やかに改善します。
一般的には、アニサキスは人体内では生息できず、約1週間で自然に死滅します。ただし、消化管外への感染を起こしている場合には駆虫薬の服用が必要となることもあります。
