後遺症対処法の第2回目は『咳、呼吸苦』と『脱毛』についてです。
◎咳・呼吸苦への対処法
まず大事なことは、それが本当に後遺症なのか??ということです。肺炎になっていないか、心臓の調子が悪くなっていないか、あるいは新型コロナウイルス感染症では血栓症(血が固まって血管につまること)になりやすいことがわかっていますので、それが症状の原因になっていないか、を採血やレントゲンなどで確認することが最初のステップとなります。中等症や重症と診断された方は肺の一部にダメージが残りますので、回復してその状態に身体が慣れるまではある程度時間がかかると考えられます。それまではウォーキングなどの軽い運動や肺のふくらみをよくするための上半身のストレッチ、腹式呼吸の練習など地道なリハビリテーションを続ける必要があります。軽症の方で咳が長く続く場合、多くは自然に回復していきますが、1ヶ月程度続く場合は、『咳喘息』と呼ばれる病態で、長引くと本当の喘息になってしまう場合もありますので、お近くの内科へご相談ください。
◎脱毛への対処法
新型コロナウイルス感染症を発症後、2ヶ月ほどしてから脱毛が起こる方がいます。理由ははっきりとわかってはいませんが、毛髪がいっせいに成長サイクルの休止期に入ってしまい抜けてしまう『休止脱毛期』であると考えられています。半年から1年近く続く場合もあるようですが、いずれは治るものなので、なんとかやり過ごしながら日々生活していきましょう。
残念ながら多くの場合、自然回復を待つ・ストレスをためないなどの対処法しかありません。
ただ、京都府には、後遺症の相談窓口として『きょうと新型コロナ後遺症ダイヤル』(TEL 075-414-5338)が設置されています。お悩みの症状や体調の変化があれば、相談するのも一つの方法です。詳しくは下記URLをご参照ください。https://www.pref.kyoto.jp/kentai/corona/kouisyou.html
新型コロナウイルス感染症後遺症についてのブログは厚生労働省発行の『罹患後症状のマネジメント https://www.mhlw.go.jp/content/000860932.pdf』とヴァンメディカル社発行『わからないコロナ後遺症の症状と対処法がよくわかる』を参考にして作成いたしました。