いつもより便が細いという場合、もしかすると疾患のサインかもしれません。とくに、残便感・便秘・下痢・血便を伴うケースは、なるべく早い検査をおすすめします。
便は、直径3~4センチの太さであることが通常です。しかし、なんらかの要因で便が直径1センチ程度と細くなってしまうことがあります。
便が細くなる原因やどのような疾患が隠れている可能性があるのかを解説します。
便が細くなる原因
下痢気味
下痢気味だと、便がやわらかくて肛門が押し広げられず、便が細くなる傾向にあります。
下痢は、ほとんどの方が経験する症状です。一時的なものなら心配する必要はありません。しかし、長く下痢が続いたり、下痢と便秘をくり返したりしている方は、慢性疾患の疑いがあるため、検査をおすすめします。
切れ痔
切れ痔をくり返すと、肛門が狭くなります。
切れ痔になると肛門の粘膜が傷ついて、治癒する過程で引きつれを起こします。これが何度も起こると、肛門が少しずつ狭くなるのです。
あまり出血していない場合でも、放置せずに検査と治療をおこないましょう。
大腸ポリープや大腸がん
大腸ポリープや大腸がんがあると、腸の一部が狭くなり、腸を通る便も細くなります。
痔ではないのに血便があるなら、とくに注意が必要です。大腸の内視鏡検査による早期発見・早期治療が大切です。
更年期障害
更年期障害でも、便が細くなるケースがあります。エストロゲンの分泌量が低下して自律神経が乱れ、腸の機能が低下して便が細くなることがあります。
加齢
年齢を重ねるにつれて、排便に使う筋肉は衰えていきます。そのため、便が出にくくなり、便が細くなることがあります。
便が細い場合、考えられる疾患
過敏性腸症候群
下痢と便秘をくり返している方には、過敏性腸症候群で便が細くなっているケースが多く見られます。
大腸ポリープ
大腸粘膜にポリープがあると腸の一部が狭くなり、便が細くなることがあります。がん化するものもあるため、なるべく早い検査をおすすめします。
大腸がん
大腸がんがある場合も、ポリープと同じように腸の一部が狭くなり、便が細くなります。大腸がんは早期発見が重要です。少しでも不安な方は、いつでも検査にいらしてください。
まとめ
一時的に下痢気味で便が細くなっている場合は、あまり心配しなくても大丈夫です。
しかし、便が細い状態が続くなら、大腸ポリープや大腸がんの可能性もあります。なるべく早く、大腸の内視鏡検査をおこないましょう。
気になる症状や不安がある方は、いつでもご来院ください。