大腸内視鏡検査では、肛門からマイクロスコープを通し、映像によって大腸に異常や病変がないかを確認していきます。
そのため、未消化の食べものや便が腸に残っていると、正確な検査をおこなうことができません。小さな病変を見逃してしまわないよう、前日の食事には制限があります。また、検査前日の夕食は20時までに済ませていただくことになります。
前日の食事のポイントについてご紹介します。
消化によいものを食べる
大腸内視鏡検査の前日は、胃のなかに滞留する時間が短いものを選んで食べることが大切です。
細かく刻んだもの・柔らかく煮たもの・水分を多く含むものは、消化しやすいため、お粥・そうめん・よく煮たうどん・お麩・柔らかく煮たいも類・バナナ・プリンなどがおすすめです。
脂質を多く含むものは食べない
栄養素によって胃内滞留時間は異なり、糖質<たんぱく質<脂質の順で滞留時間は長くなるとされています。脂質はもっとも胃のなかに滞留する時間が長く、消化に時間がかかります。
揚げものやソーセージなどの加工肉は控えましょう。また、脂質の多いバラ肉や脂が乗った青魚などは避けてください。
鶏ささみ・豚ヒレ肉・牛ヒレ肉・牛肩肉などの脂肪の少ない肉や、淡白な白身魚であれば大丈夫です。
食物繊維を含むものは食べない
食物繊維は身体を健康的に保つサポートをしてくれるものですが、消化されるものではありません。少量であっても、豆類・野菜・海藻などは消化されずに残ってしまう可能性が高いので、大腸内視鏡検査の前日は、避けましょう。
また、消化によいとされる糖質のなかでも、食物繊維を多く含む玄米・そば・胚芽パンなどは控えてください。
食べ過ぎない
消化によく、脂質が少なく、食物繊維を含まないものであっても、たくさん食べてしまうと、その分、消化に時間がかかります。
量を減らす必要はありませんが、いつも以上に食べ過ぎないよう気をつけましょう。
飲み物にも気をつける
前日に飲んでよいものは、次のような飲み物です。
・お水
・お茶
・紅茶(砂糖のみ可)
・コーヒー(砂糖のみ可)
・ジュース
ただし、野菜ジュース・果肉入りジュース・牛乳・アルコールは控えてください。また、夕食後は、お水・お茶のみ摂取できます。
まとめ
食事制限は大変だと感じる方もいるかもしれませんが、1日だけの我慢です。スムーズに正確な結果がわかるよう、大腸検査の前日の食事には気をつけましょう。